「クルーズ船の老婦人」~余生の送り方
ある男性が、老婦人がひとりでクルーズ客船に乗っているのを見かけました。
彼女は一人なのに、客船のスタッフたちととても親しそうでした。
男性はウェイターに、その老婦人が誰なのかを尋ねました。
しかし、ウェイターは老婦人がこのクルーズに4回連続で乗っている、ということしか知りませんでした。
ある晩のこと、男性がダイニングルームから出たとき、老婦人と目が合ったので、声をかけてみました。
「あなたは最近4回連続でこの船のクルーズに乗っていらっしゃるそうですね?」
と男性が尋ねました。
老婦人は答えました。
「そのとおりよ」。
男性はまた尋ねました。
「どうしてなんですか?」
彼女は答えました。
「介護施設より安いからよ。私は将来も介護施設にはいるつもりはないの。介護施設の料金は一日200ドルかかるわ。でもここなら、長期割引とシニア割引で135ドルですむの。残りの65ドルはチップか貯金にしてるわ。ここなら、すばらしい食事やルームサービスをその気になれば、毎日10回頼むこともできるのよ。プールやジムも無料だし、洗濯機と乾燥機も無料、毎晩ショーもあるわ・・・。歯ブラシとかみそり、石鹸にシャンプーも無料なのよ。被介護者じゃなくて、顧客として扱ってもらえるしね。5ドルのチップを渡せ伊庭スタッフたちは競い合うようにサービスしてくれるわ。テレビの故障とか部屋の電気ガチカチカする、そしてマットレスを交換してほしい、とか、すぐに飛んできて和砂の不自由を詫びてくれるわ。こちらから頼まなくても、シーツとタオルは毎日新しいし、お医者さんも常駐してる。」
これが老婦人の回答でした。なんな考えさせられますね。
(出典:クルーズ船で出会った老婦人 https://ntdtv.jp/2018/02/4322/)