「人生の3歩」
今日、車を運転していたら、道を渡ろうとしていたおじさんが、私の車が来たのをみて、3歩引き返しました。
その時、助手席に乗っていた妻に、私は言いました。
「あのおじさんの人生の3歩ぶんを奪ってしまったかもしれない・・・」
「なんで?」
「僕の車が来て、3歩さがったために、人生の3歩ぶんバックさせてしまった。これからのおじさんは、3歩ぶん後ろの人生を歩いているから、どこかの道路をまた渡るとき、渡りきれなくて車にはねられるかもしれないよ・・・」
そういうと妻はこう言いました。
「お父さんの車がきて、3歩後ろに人生が下がったおかげで、ベランダから落ちてくる植木鉢に当たらなくてすむかもしれないよ」
はい、ここで結論。
人はとらえ方が違うということ。
そして、人はみなつながって生きているということ。
いつもだれかとつながっているんです。
「自分一人くらい居なくなったって、世界は変わらないよ」
なんて嘆いている人がいるかも知れませんが、実は、一人一人はとても大切な存在で、日本中の人に影響を与えているんですよ。
日本とハワイは海をへだてて陸地ではつながっていないようにみえて実は、海の水を全部汲み上げたら、地面でつながっている・・・。
人とのかかわりも、実はこういうことなんですね。
昔、あるテレビ番組で実験をやってました。
沖縄の幼稚園の子供と、北海道のおばあちゃんと何人の人を介したらつながるか?
答えはたった3人です。
幼稚園の子供の知り合いの知り合いが北海道の郵便屋さん。
その人とおばあちゃんがお友達。ほとんどの人がこれくらいの人数でつながってしまうそうです。
車を運転していた一瞬の出来事を、こんな長い文章にしてしまう私。
道を渡ろうとしていた見知らぬおじさんは、私の人生にしっかりと繋がっていました・・・。
ぴあの屋ドットコム 石山