お部屋の模様替えが好きな奥様がおられます。
いつもお部屋をきれいにされていて、ピアノの上には美しい花瓶が・・・。(あっ! それはダメ!)
数年に一度は調律に行った時にピアノの移動を頼まれます。
部屋の反対側へ動かしたり隣の部屋へ持っていったり・・・。私一人でやっちゃいます。
ピアノを動かすにはコツがあるんですよね。
もともとついているキャスターは工場で移動するためのもの。
家の中でそれを使うと,フローリングはガタガタになってしまいます。ピアノを動かす秘密兵器。それは
ビールビン!
2~3本をピアノの下においてコロの原理で転がすのです。
「割れないの?」と言う声が聞こえてきそうですが、カラの大瓶であれば大丈夫です。
(たたみ屋さんに教えてもらったウラ技)
ビンの入れ替えだけ奥様に手伝ってもらって私はゴロゴロと押していくのです。
平均250Kgもある精密機械ですから慎重にゴロゴロ。(軽くするために少しパネルをはずしますが、マネはしないでね)
ピアノを動かす事は結構多くて、よくあるのが共鳴の修理。
大体がピアノの後ろになにかが落ちて響板に接触してビーンと雑音がしてます。
それを取り出すのですが、結構懐かしいおもちゃなんかが出て来ます。
ついでにピアノの後ろのほこりを掃除しますが、「ピアノの下もやりたい」と奥さんに言われてたときには、覚悟を決めました。
ピアノを持ち上げて5秒・・・10秒・・・。奥さんもこのチャンスにと必至に隅々まで掃除機で吸い続けます。
「うーん、重い」 と、その時
「あっ! 先っちょ(ノズル)が取れた!」
今ピアノを下ろすと先っちょがつぶれてしまう!
「早く早く!」
あわてて取り出してもらい無事着地!
めでたし めでたし。