心の窓」カテゴリーアーカイブ

心の窓メルマガ版 64 「釜石小学校校歌」

釜石小学校校歌

釜石小学校校歌

【作詞】井上 ひさし
【作曲】宇野 誠一郎

いきいき生きる いきいき生きる
ひとりで立って まっすぐ生きる
困ったときは 目をあげて
星を目あてに まっすぐ生きる
息あるうちは いきいき生きる

はっきり話す はっきり話す
びくびくせずに はっきり話す
困ったときは あわてずに
人間について よく考える
考えたなら はっきり話す

しっかりつかむ しっかりつかむ
まことの知恵を しっかりつかむ
困ったときは 手を出して
ともだちの手を しっかりつかむ
手と手をつないで しっかり生きる

わたしの会社に、作曲家宇野誠一郎さんが使っていたという、昭和4年製造のヤマハピアノが入ってきました。この釜石小学校校歌の作曲もされています。
作詩は井上ひさしさん。生きるための哲学をうたっている素晴らしい校歌です。

今回の大震災では、この歌詞のままに子供達が声をかけあい、手と手をつないで全員無事に避難しました。

この惨状の中で卒業式が行われて、避難所になっていた体育館で、避難している人達を含めてこの校歌の涙の大合唱が行われたそうです。

作詩家井上ひさしさんが校歌でこのようなメッセージを書いたことも素晴らしいですが、言葉の力というのは本当に素晴らしいと思います。


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心の窓メルマガ版 63 「ありがとう」

ありがとう

「ありがとう」

私決めていることがあるの。
この目が物をうつさなくなったら目に、
そしてこの足が動かなくなったら、足に
「ありがとう」って言おうと決めているの。
今まで見えにくい目が一所懸命見よう、見ようとしてくれて、
私を喜ばせてくれたんだもん。

いっぱいいろんな素敵な物見せてくれた。
夜の道も暗いのに頑張ってくれた。
足もそう。私のために信じられないほど歩いてくれた。
一緒にいっぱいいろんなところへ行った。
私を一日でも長く、喜ばせようとして目も足もがんばってくれた。

なのに、見えなくなったり、歩けなくなったとき
「なんでよー」なんて言ってはあんまりだと思う。
今まで弱い弱い目、足がどれだけ私を強く強くしてくれたか。

だからちゃんと「ありがとう」って言うの。
大好きな目、足だからこんなに弱いけど大好きだから
「ありがとう。もういいよ。やすもうね」って言ってあげるの。
たぶん誰よりも、う~んと疲れていると思うので……(略)。

この詩は、雪絵ちゃんという女の子が書いた詩です。
雪絵ちゃんはMS(多発性硬化症)といって、頭の中のいろいろな部分が硬くなり、次第に耳が聞こえなくなったり手足が動かなくなっていく病気でした。

しかし雪絵ちゃんはいつも「MSでよかった」と言っていたそうです。「MSだから気づけた素敵なことがたくさんあるし、車椅子だからこそ知っている素敵なことがたくさんあるよ。だから私はMSのことを丸ごと愛すの」

そんな雪絵ちゃんはたくさんの詩を残しました。

雪絵ちゃんは、「病気や障がいは大事だって、人間はみんな違って、みんな大事だということを世界中の人が知っている世の中にして」という願いを託し、穏やかに旅立ちました。


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心の窓メルマガ版 62 「母から娘への手紙」

母から娘への手紙

私のかわいい娘へ。

私が老いていることに気付いたときには、落ち着いて受けとめてね。何より、私が直面している状態を理解しようとしてほしい。

話をしているときに私が同じ話を何回も繰り返したら、「さっき同じこと言ったじゃない」なんて言って遮らずに、ただ耳を傾けていて。幼いあなたが眠りに落ちるまで、私は幾夜も幾夜も同じ物語を読み聞かせたわ。

私がお風呂に入りたくないと駄々をこねても、怒って私を責めないで。あなたが小さな女の子だったころ、言い訳をして逃げ回るあなたを追いかけてお風呂に入らせなければならなかったことを思い出して。

新しいものに対して私が無知であることに気付いたときは、そんな目で見ないで、ゆっくり時間をかけて覚えさせて。覚えてるかしら、私があなたにたくさんのことを教えてあげたこと。正しい食べ方、お洋服の着方、髪のとかし方、そして毎日ぶつかる人生の壁との向き合い方までね。

私が老いていることに気付いたときには、落ち着いて受けとめてね。何より、私が直面している状態を理解しようとしてほしい。

私が何を話していたか分からなくなってしまったときは、思い出す時間をちょうだい。そして、もし思い出せなくても、心配したり、いらいらしたり、馬鹿にしたりしないで。私にとって何よりも大切なことはあなたと一緒にいることだということを分かってね。

私が年老いて、以前のように歩けなくなったときは、やさしく手をとって。あなたが初めて歩いたときに、私がそうしたように。

そんな日がきても、決してさみしいだなんて思わないでね。私が最期の日を愛情に包まれながら迎えられるように、ただそばにいて。

ともに過ごした時間、ともに過ごすことができた幸せを、あなたに感謝しています。

満面の笑みといつ何時も絶やすことのないあなたへの愛とともに伝えさせて。

愛する、私の大切な娘へ。

(中島美緒さんのフェイスブックより)


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心の窓メルマガ版 61 「世界中の青少年へ」 

世界中の青少年へ

世界中の青少年に告げます。
貴方は何のために生まれてきたのですか。
殺人者になるために生まれてきたのではありません。
神(仏)は人を助けるためにあなたをこの世に送ったのです。
たとえ誰から何と言われようと、決して戦場に行ってはなりません​。
いかなる戦争にも大義はありません。
世の中でかけがえのないたった一つの自分のいのち。
あなたにとって唯一のいのちは、相手にとってもかけがえのない唯一のいのちです。

世界中のお母さんに告げます。
貴女は命がけで生んだわが子を戦場へ送ってはなりません。
尊いわが子を殺人者にしてはいけません。わが子を失ってはいけません。
世界中の母親が手を繋ぐことによって世界の平和は保てます。
惑わされてはいけません。どのような戦争にも正義はありません。
貴女にとってかけがえのない我が子のいのち。よその子も同じです​。

恨みに対して恨みでは解決できません。
力と力の抑止力の誇示では争いは解決しません。
あなたが相手を許すことによってのみ解決されます。
相手を救うことによってあなたの心も救われます。

≪私は日本語でしか言葉に表すことができません。これに共感し他国の言葉がわかる方は是非その国の言葉に直して発信して下さい。お願いします≫
作者不明

この文章は、フェイスブックを通じて飛び込んできました。フェイスブックは民衆が自由に意見を交換できるツールとして、世界を変えようとしています。私も内容に共感しシェアという形で発信したいと思いました。

ぴあの屋ドットコム 石山


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心の窓メルマガ版 60 「熊本の名校長・最後の授業」

熊本の名校長・最後の授業

私が考える教育の究極の目的は「親に感謝、親を大切にする」です。
… 高校生の多くはいままで自分一人の力で生きてきたように思っている。
親が苦労して育ててくれたことを知らないんです。

これは天草東高時代から継続して行ったことですが、このことを教えるのに一番ふさわしい機会として、私は卒業式の日を選びました。

式の後、三年生と保護者を全員視聴覚室に集めて、私が最後の授業をするんです。

そのためにはまず形から整えなくちゃいかんということで、後ろに立っている保護者を生徒の席に座らせ、生徒をその横に正座させる。
そして全員に目を瞑らせてからこう話を切り出します。

「いままで、お父さん、お母さんにいろんなことをしてもらったり、心配をかけたりしただろう。それを思い出してみろ。
交通事故に遭って入院した者もいれば、親子喧嘩をしたり、こんな飯は食えんとお母さんの弁当に文句を言った者もおる……」
 
そういう話をしているうちに涙を流す者が出てきます。

「おまえたちを高校へ行かせるために、ご両親は一所懸命働いて、その金ばたくさん使いなさったぞ。
そういうことを考えたことがあったか。
学校の先生にお世話になりましたと言う前に、まず親に感謝しろ」

そして「心の底から親に迷惑を掛けた、苦労を掛けたと思う者は、いま、お父さんお母さんが隣におられるから、その手ば握ってみろ」
 
と言うわけです。

すると一人、二人と繋いでいって、最後には全員が手を繋ぐ。

私はそれを確認した上で、こう声を張り上げます。
「その手がねぇ! 十八年間おまえたちを育ててきた手だ。
 分かるか。……親の手をね、これまで握ったことがあったか?
 おまえたちが生まれた頃は、柔らかい手をしておられた。
 いま、ゴツゴツとした手をしておられるのは、おまえたちを育てるために
 大変な苦労してこられたからたい。それを忘れるな」

その上でさらに

「十八年間振り返って、親に本当にすまんかった、心から感謝すると思う者は、いま一度強く手を握れ」
 
と言うと、あちこちから嗚咽が聞こえてくる。

私は「よし、目を開けろ。分かったや?私が教えたかったのはここたい。
 親に感謝、親を大切にする授業、終わり」

と言って部屋を出ていく。
振り返ると親と子が抱き合って涙を流しているんです。

大畑誠也(九州ルーテル学院大学客員教授)

『致知』2011年1月号  特集「盛衰の原理」より


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