心の窓」カテゴリーアーカイブ

心の窓メルマガ版 54 「お父さんのおべんとう箱」

お父さんのおべんとう箱

おとうさんがびょうきでなくなってから三年、
ぼくは小学一年生になりました。

おとうさんにほうこくがあります。
きっとみてくれているとおもうけど、
ぼくはおとうさんのおべんとうばこをかりました。

ぼくは、きのうのことをおもいだすたびにむねがドキドキします。

ぼくのおべんとうばこと はしがあたって、すてきなおとがきこえました。

きのうのおべんとうは、とくべつでした。
まだ十じだというのに、おべんとうのことばかりかんがえてしまいました。

なぜきのうのおべんとうがとくべつかというと、
それはおとうさんのおべんとうばこをはじめてつかったからです。

おとうさんがいなくなって、ぼくはとてもさみしくてかなしかったです。

おとうさんのおしごとは、てんぷらやさんでした。
おとうさんのあげたてんぷらはせかい一おいしかったです。

ぼくがたべにいくと、いつもこっそり、
ぼくだけにぼくの大すきなエビのてんぷらをたくさんあげてくれました。

そんなとき、ぼくはなんだかぼくだけが
とくべつなきがしてとてもうれしかったです。

あれからたくさんたべて空手もがんばっているので
いままでつかっていたおべんとうばこではたりなくなってきました。

 「大きいおべんとうにしてほしい」

とぼくがいうと、おかあさんが とだなのおくから
おとうさんがいつもしごとのときにもっていっていた
おべんとうばこを出してきてくれました。

「ちょっとゆうくんには、大きすぎるけどたべれるかな」

といいました。
でもぼくはおとうさんのおべんとうばこをつかわせてもらうことになったのです。

そしてあさからまちにまったおべんとうのじかん。
ぼくはぜんぶたべることができました。

たべたらなんだかおとうさんみたいに、つよくてやさしい人になれたきがして、
おとうさんにあいたくなりました。

いまおもいだしてもドキドキするくらいうれしくて
おいしいとくべつなおべんとうでした。

もし、かみさまにおねがいができるなら、
もういちどおとうさんと、おかあさんと、ぼくといもうとと
みんなでくらしたいです。

でもおとうさんは、いつも空の上からぼくたちをみまもってくれています。

おとうさんがいなくて、さみしいけれど、
ぼくがかぞくの中で一人の男の子だから、
おとうさんのかわりに、おかあさんといもうとをまもっていきます。

おとうさんのおべんとうばこでしっかりごはんをたべて、
もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。

おとうさん、おべんとうばこをかしてくれてありがとうございます。
第4回「いつもありがとう」作文コンクール最優秀賞
広島市立中島小学校1年 片山悠貴徳(ゆきのり)君(7)
(朝日学生新聞社主催 シナネングループ共催)

ぴあの屋ドットコム 石山


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心の窓メルマガ版 53 「くじけないで」 

くじけないで

心の窓 53 「くじけないで」

もうすぐ100歳になろうとする柴田トヨさんの詩集がベストセラーになっています。
フジテレビの「とくダネ!」でも紹介されて大反響になっていますが、読んでみると不思議と心が暖かくなってきます。
ここでいくつか引用させていいただきますので、じっくりとお読みくださいね。

「目を閉じて」
目を閉じると
お下げ髪の私が 元気に かけまわっている
私を呼ぶ母の声 空を流れる白い雲
何処までも広い菜の花畑
92歳の今 目を閉じて見る ひとときの世界が とても楽しい

「返事」
風が耳元で 「そろそろあの世に行きましょう」 なんて猫撫で声で誘うのよ
だから私 すぐに返事したの
「あと少しこっちにいるわ やり残したことがあるから」
風は困った顔をして すーっと帰って行った

「先生に」
私を おばあちゃんと呼ばないで
「今日は何曜日?」
「9+9は幾つ?」
そんな バカな質問も しないでほしい
「柴田さん 西条八十の詩は好きですか? 小泉内閣をどう思います?」
こんな質問ならうれしいわ

「自分に」
ぽたぽたと 蛇口から落ちる涙は止まらない
どんなに辛く 悲しいことがあっても
いつまでも くよくよしていてはだめ
思いっきり蛇口をひねって 一気に涙を流してしまうの
さあ 新しいカップで コーヒー飲みましょう

「あなたに」
出来ないからって いじけていてはダメ
私だって 96年間 出来なかったことは山ほどある
父母への孝行 子供の教育 数々の習い事
でも 努力はしたのよ 精いっぱい
ねえ それが大事じゃないかしら
さあ 立ちあがって 何かをつかむのよ
悔いを 残さないために

「96歳の私」
柴田さん 何を考えているの?
聞かれて困ってしまいました
今の世の中まちがっている
正さなければ そう思っていたからです
でも結句 溜息をついて 笑うだけでした

「貯金」
私ね 人からやさしさをもらったら
心に貯金をしておくの
さびしくなった時は それを引き出して 元気になる
あなたも 今から積んでおきなさい
年金より いいわよ

「朝はくる」
一人で生きていくと決めた時から
強い女性になったの
でも 大勢の人が 手をさしのべてくれた
素直に甘えることも 勇気だとわかったわ
(私は不幸せ・・・・・)
溜息をついている貴方
朝はかならずやってくる
朝日もさしてくる筈よ

まだまだ、涙なしでは読めない詩がたくさんあります。
是非、お読みください。
(引用:「くじけないで」著者:柴田トヨ 飛鳥新社)

ぴあの屋ドットコム 石山


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心の窓メルマガ版 52 「人生の3歩」

「人生の3歩」

今日、車を運転していたら、道を渡ろうとしていたおじさんが、私の車が来たのをみて、3歩引き返しました。

その時、助手席に乗っていた妻に、私は言いました。

「あのおじさんの人生の3歩ぶんを奪ってしまったかもしれない・・・」

「なんで?」

「僕の車が来て、3歩さがったために、人生の3歩ぶんバックさせてしまった。これからのおじさんは、3歩ぶん後ろの人生を歩いているから、どこかの道路をまた渡るとき、渡りきれなくて車にはねられるかもしれないよ・・・」

そういうと妻はこう言いました。

「お父さんの車がきて、3歩後ろに人生が下がったおかげで、ベランダから落ちてくる植木鉢に当たらなくてすむかもしれないよ」

はい、ここで結論。
人はとらえ方が違うということ。
そして、人はみなつながって生きているということ。
いつもだれかとつながっているんです。

「自分一人くらい居なくなったって、世界は変わらないよ」
なんて嘆いている人がいるかも知れませんが、実は、一人一人はとても大切な存在で、日本中の人に影響を与えているんですよ。

日本とハワイは海をへだてて陸地ではつながっていないようにみえて実は、海の水を全部汲み上げたら、地面でつながっている・・・。

人とのかかわりも、実はこういうことなんですね。

昔、あるテレビ番組で実験をやってました。
沖縄の幼稚園の子供と、北海道のおばあちゃんと何人の人を介したらつながるか?

答えはたった3人です。

幼稚園の子供の知り合いの知り合いが北海道の郵便屋さん。
その人とおばあちゃんがお友達。ほとんどの人がこれくらいの人数でつながってしまうそうです。

車を運転していた一瞬の出来事を、こんな長い文章にしてしまう私。
道を渡ろうとしていた見知らぬおじさんは、私の人生にしっかりと繋がっていました・・・。

ぴあの屋ドットコム 石山


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心の窓メルマガ版 51 「性格とは」

性格とは

ある講習会にいきました。

10年ほど前に、動物占いというのが流行しましたが、結構あたると評判でしたね。
その元になった統計学の話です。

2日間18時間のロング講習でしたが、驚きの連続でした。

占いではなく、人の性格というのは生まれた日で内面的にはほぼ決まってしまうというもので、大きく分けて60日に一人、同じ傾向の性格の人が生まれ、再分化すると、自分の性格は10億分の1の確率での性格だというのです。

古くからの流れで言うと中国の四柱推命ですが、
私は単なる占いではなく、完全な統計学だと思いました。

大きく分類すると人の性格は、人格志向、実力志向、成功志向
と分けられ、ちなみに私は人格志向。

競争、争いを嫌い、人格者として人間らしく生きるために頑張るタイプで「あの人、いい人ね」と言われるとやたらと喜ぶそうです・笑。

実力思考の人は、実力で稼いだお金で自分の世界を築くために頑張るタイプで、競争大好き。「あの人、やり手ね」と言われるのが大好きです。

成功志向は、成功者として堂々とした人生を築いて、安心できるまで頑張るタイプで、相手は敵か味方しかいません。

怒らせたらコワイですが、「あんた、スゴイ!」という言葉に弱いそうです。

もうひとつ、気付いたことは、世の中には実力思考の人がやや多いため、「目標」を設定しないと動けない人が多いそうです。

私は目標なくても、コツコツと前に動けるタイプなのですが、
ビジネス講習などをしても、人によってビジネスのやり方が違うので、自分の考え方を押しつけてしまうと、ストレスになる人があと3分の2いると思ったほうがいいようです。

ほんの一部だけご紹介しましたが、今回の講習はものすごく奥が深い学問でした。

これが分かっているだけで、仕事の上で営業のやり方がガラっと変わってしまいますね。

先日、私の家にちょっとグレードの高いクレジットカードの勧誘にある営業マンが来ました。

「私は有名な芸能人にも会ってお勧めしているのです」
こう言いました。

彼にとって、相手にする顧客は成功志向の人が多く、「芸能人」という言葉にやたらと反応するので、このような言葉で気を引こうと思ったのでしょう。

でも私は、「だから何?」という反応。
相手は拍子抜けしてました。

この講習で分かったことは、すべての人が、意味があってその性格をもって生まれてきたということです。

いい悪いはありません。あなたには世の中にやるべきことがあり、その性格をつかって自分を磨く必要があるということです。

大きなトラブルが起こったときに、よくわかります。
人を責めても、その人はそういうタイプなので仕方ないのです。

自分と別の志向の性格を持つ人のことは理解できなくて当然なのだ、ということが良く分かりました。

夫婦や親子関係でもうまくいかないケースは、性格志向が違うということ。

自分とは違うということを、まず分かること、受け入れること、
そして一緒に成長すること。

これができれば、人間関係のストレスから解放されるということが分かった講習会でした。

つまり、「あなたはあなたでいい」ということなんですね。

「これでいいのだ」

天才バカボンのパパは41歳。
41歳の春に、彼はもう分かっていたのです。

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心の窓メルマガ版 50 「エルトゥールル号の遭難」

「エルトゥールル号の遭難」

明治23年9月16日の午後9時ごろ、和歌山県の南端、樫野崎灯台の沖で、台風のためトルコの大型木造軍艦が遭難しました。

村人は流れついた外国人を、自分の体温で我を忘れて温め看病し、自分達の食料をすべて与え、トルコの人達は一命を取り留めました。

また、村人は遺体を引き上げて、丁重に葬りました。
船に乗っていた人は600人余り、助かったのは69名。

明治天皇は、直ちに医者、看護婦の派遣をなされ、生存者全員をトルコに送還なされました。

また、日本全国から弔慰金が寄せられ、トルコの遭難者家族に届けられました。

次のような後日物語があります。
イラン・イラク戦争の最中、1985年3月17日の出来事です。

イラクのサダム・フセインが、
「今から48時間後に、イランの上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落す」
と、無茶苦茶なことを世界に向けて発信しました。

日本からは企業の人達やその家族が、イランに住んでいました。

あわててテヘラン空港に向かいましたが、どの飛行機も満席で乗ることができませんでした。

世界各国は自国の救援機を出して救出していましたが、日本政府は素早い決定ができなかったために、空港にいた日本人はパニック状態になっていました。

そこに、2機のトルコ航空の飛行機が到着して、日本人215名全員を乗せて成田に向けて飛び立ったのです。
タイムリミットの1時間15分前でした。

前・駐日トルコ大使、ネジアティ・ウトカン氏は次のように語りました。

「エルトゥールル号の事故に際し、日本人がなしてくださった献身的な救助活動を、今もトルコの人たちは忘れていません。

私も小学生のころ、歴史教科書で学びました。

トルコでは、子供でさえ、エルトゥールル号のことを知っています。

今の日本人が知らないだけです。

それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が飛んだのです。」

このようなすばらしい父祖をもった誇りを、我々も子々孫々まで伝えなくてはいけないと思います。

(出典:いい話の新聞)

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