テンポは104です。
高音パートだけのバージョンもありますので、
一緒に連弾しましょう!
☆ぴあの屋まーちゃん☆
ある短編小説があります。そのあらすじを話しますね。
この話の主人公は、生きていくことがつらくて自分の部屋で睡眠薬を大量に飲んで自殺を図った20歳の女。
気が付くと目の前に大きな川があってそこに口の悪い男がいました。「今から向こう岸に連れていくので船に乗れ」といいます。ところがやってきたその女をみて、男は嫌な顔をするのです。「なんだおまえ、寿命前か。厄介なのが来たな」って。
亡くなった人は皆、この岸辺で「魂離れ」をするのです。寿命で亡くなると焦げ付かないフライパンで目玉焼きを作ったみたいに、魂がきれいにはがれて、川を渡って向こう岸に行けるけど、寿命前に自ら命を返した人は、鉄のフライパンで油もひかずに目玉焼きを作ったように、魂が鉄板にへばりついてなかなか離れないのです。
船頭役の男は、魂が体から離れるまで待たなければならないのです。
「じゃあ、待っている間に“未来ごみ”を捨てておくか」といって、大きな袋を女に見せ、中から卵のような形のものを取り出しました。
「何なの?」と聞くと「これはおまえがこれからつかむはずだった未来だ。しかし、自分の都合で命を返したやつにとってはそういう未来が全部ゴミになるからこれから処分するんだ」といって川に投げ込んでいきます。
男は少し意地悪に「これは何だと思う?」といって未来ごみの中身を教えるのです。
これは高校時代の同級生の女の子との友情だ。もし生きていたら2か月後に偶然街角で再会し、意気投合してそれ以来、生涯の親友となるはずだったが、お前が死んだのでその未来がなくなった」。そういって川に投げ込みました。
次の未来ごみは1年後に出会うはずだった恋人。その恋人は二股をかけていて、おまえは失恋するんだ。でもその失恋はお前の人生には必要だった。おまえはそれをバネにしてダイエットに成功し、化粧の勉強もして見違えるようにきれいになる」と男は言います。
そして「結婚して2児の母親になる」という未来ごみも処分されます。処分しないと、彼女と結婚するはずだった男性は別の女性と出会えないからです。
将来出版するはずだった絵本も未来ごみにありました。女は子供のころから絵本作家になるのがゆめでしたが、自分には才能がないとあきらめていたのです。
「そう思い続けてい来るのはお前の自由だ。しかし、努力は時として才能を超えるぜ」。そう言って男は残念そうにその未来ごみも川に投げ捨てました。
そうこうしているうちに「魂離れ」は進んで、男は女を船に乗せて岸を離れていきます。女の体と魂をつないでいたものが1本の糸ほどの細さになったとき、女は「もう一度生きたい!」と懇願します。
たまに生死の境をさまよって息を吹き返す人は、こんなことがあったのかもしれません。
これは、「蒼い岸辺にて」という朱川湊人(しゅかわみなと)さんの短編小説です。
(出典:みやざき中央新聞より)
新型コロナでどんなに苦しくても、がんばりましょうね。きっといい未来が待っています。
あるトラック運転手の男気
「航空自衛隊のパイロットになりたい」それが中学三年生の瑠美子さんの夢だった。
その夢を叶えるため輪島市にある日本航空高校石川の推薦入試を受験することになった。
瑠美子さんがパイロットになりたいと思ったきっかけは、中学一年生のときTVで航空自衛隊の戦闘機「ブルーインパルス」の勇姿を見ての憧れだった。この気持ちをまず母親に話したが、案の定両親とも反対した。住まいは埼玉県川越市。一人で石川県に下宿しなければならない。私立校で学費が高いということも理由のひとつにあった。
実技を学べる魅力と強い決意を訴えての何度かの母親との話し合いの結果、ついに母親からは了承を得ることができた。そして母親は「ローンの手続き、その返済も私が何とかするから」と、父親を説得してくれた。瑠美子さんも「推薦がダメなら、県内の公立高校にする」という約束をした。
1月17日午前9時10分開始の試験に向けて、瑠美子さんは母親とともに前日の夕方、川越の自宅を出発、大宮駅で上越新幹線に乗り換え長岡駅で下車。そこから夜行列車で車中泊をしながら、計6路線の電車・バスを乗り継いでの大移動の計画であった。
ところが予期せぬ事態が起こった。長岡駅で乗り換える予定だったJRの金沢へ向かう夜行列車が、折からの豪雪で運休になってしまった。瑠美子さんは途方にくれた。翌朝の始発特急では間に合わない。これで夢は終わった。無情な雪は降り続く。母と立ちすくむ凍てつく静かなホームで、涙が止まることはなかった。
泣き続ける瑠美子さんを見て、母親が「絶対にあきらめてはいけない!」とたしなめた。初めは日本航空高校受験に反対していた母親がヒッチハイクをして輪島に向かおうと言い出した。長岡駅からタクシーで北陸自動車道長岡インター入り口まで移動し、そこで1人目の親切なトラック運転手の好意で上越市内までとりあえず移動することができた。しかし、日本航空高校石川までまだ270Kmある。
上越市では深夜営業のガソリンスタンドを探し、母娘は吹雪の国道を歩き始めた。歩道は150Cmの積雪のため、車道にできた轍の上を歩いた。途中、車が近づくと、オレンジ色の傘を広げ上下に大きく振って必死に合図を送るが、次々と通り過ぎて行ってしまう。吹雪が強まると、瑠美子さんには数メートル先の母親の姿がかすんで見える。真夜中の凍てつく中を約2時間半歩き続け、やっと一軒のガソリンスタンドに辿り着いた。
母娘はガソリンスタンドに立ち寄った車両に同乗を頼み続けた。寒風の中、数台に断られながらも根気よく金沢方面に向かう車を待つ。時折立ち寄る運転手に声をかけること1時間。時間が気になる。時計の針は午前4時半を指している。そこへまた一台大型トラックが入ってきた。母親は運転手の男性に駆け寄り、必死に乗せて欲しいと頼み込む。「金沢までならいいよ」と応じてもらえた。
「ヨコヤマ」と名乗ったその運転手は、山形県から日本海岸経由で神戸まで行く途中で、がっちりした体型で無口そうな印象の人だった。母親が「お子さんはおられるんですか?」と尋ねると、Tシャツ姿のヨコヤマさんは「自分にも同じ中3の娘がいる」と答えた。瑠美子さんは座席後ろの簡易ベッドで1時間ほど眠った。吹雪の中、トラックはひたすら走り続けた。
瑠美子さんが目を覚ますと、東の空は白み金沢市が近づいていた。すると突然ヨコヤマさんは「よし、輪島まで行っちゃる。うちの娘も受験生だから気持ちはよく分かる」と、ハンドルを右に切り、能登有料道路を北上した。
先行する車を次々と追い抜いたトラックが試験会場に着いたのは午前9時。試験開始のわずか10分前であった。事前に携帯電話から状況説明を受けていた高校側は、間に合わなかったときの対応も考えていたという。ところが、吹雪の中を疾走してきた大型トラックが正面玄関に横付けされる。それを見て「欠席か遅刻」と推察していた試験担当教員も驚いて出迎えた。
トラックを降りる瑠美子さんに、ヨコヤマさんは「頑張れよ」と声をかけた。「ありがとうございました。本当に助かりました。」とお礼を述べ、連絡先を尋ねる母娘と学校関係者に、ヨコヤマさんは「大したことはしてないから」とだけ口にし、何も告げずにアクセルを踏んで去って行ってしまった。
作文試験に臨んだ瑠美子さんは出題テーマを見て目を丸くした。テーマは「私が感動したこと」であった。初めは大反対していた母が「絶対にあきらめてはいけない」と励まし、懸命に車を探してくれたこと。見ず知らずの母娘を遠回りしてまで会場まで送ってくれたヨコヤマさんのこと。瑠美子さんは直前までの「感動」と「感謝」をありのままに綴った。
4日後の21日、瑠美子さんに合格通知が届いた。
高校側は車に書かれていた社名をもとにヨコヤマさんを捜し出し、瑠美子さんの合格を報告した。
「よかった、よかった」と、喜んでいたという。そして「当たり前のことをしただけだから」と、大げさにされることは勘弁して欲しいと付け加えたという。
出典:http://www15.plala.or.jp/mpsob/green/20100305_truck-driver.html
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