ゴースト
みなさん、突然ですがオバケはいると思いますか?
私は見たことがないので分かりませんが、昔から日本だけではなく世界中で幽霊の話がたくさんありますので、統計的にもいると思ったほうがいいように思います。この世には、見えないけど存在していることってたくさんありますからね。
さて、今回は話題のドラマのお話しです。アメリカの連続ドラマ「ゴースト〜天国からのささやき」というのが今、レンタルビデオなどで大人気で、私も試しに第1巻から見てみました。
もう最初から涙がボロボロ。幽霊の出る怖いドラマかとおもったら全然そんなことなくって、とっても人間的な幽霊ばかりです。まずドラマの設定が、実際に幽霊と話しのできる能力のあった人物の、実話に基づいたものらしいのです。
主役のメリンダは子供の頃、祖母に「あなたには、死者と会話ができる特別な力があるのよ」と言われ、実際、彼女には普通の人に見えない霊が見えてしまうことを知ります。
そして、霊も彼女と目が合うものですから、自分のことが見えるんだと分かって、メリンダに助けを求めるようになります。
メリンダの前に現れる霊は、それぞれの願いがあり、それを叶える為に必死に訴えかけてきます。
このように、死者(ゴースト)からの生前愛する人たちに伝え切れなかったメッセージを伝え、さまよえる魂を安らかに天国へと導く感動のドラマです。
特に私が泣いたのは、子供の霊が出てくる話です。
ある小さな男の子が線路の横で座っています。メリンダが「どうしたの?」と聞いたら、「お母さんが、迷子になった時には、必ずその場所で待ってなさい、といったからずっと待っているの。でもこないの・・・」。
そう、この男の子は踏切事故で死んでしまったのですが、自分が死んだことが分かっていません。その現場で、ずっとお母さんを待っているのです。
この子に死んだことを分からせて、本当に行くべき世界へ送るためにメリンダは走り回るのですが、霊が見えて話ができるなんて誰も信じません。その子の親にもお金目当てに来た、と思われてしまうのです。
でも、子供しか知りえない話をするものですからだんだんと信じはじめます。しかしお父さんは子供を亡くした悲しみから、その原因になった人をピストルで殺しにいくのです。
ずっとそばについて、「お父さん、悪いことしないで!」と亡くなった子供は呼びかけるのですが、聞こえるわけはありません。
結末はここでは書きませんが、これらのドラマを見ていて思うことは、この世に思いを残してしまうと、行くべき世界へ行けないということ、仏教でいうと成仏できないということでしょうか。
人はいつか必ず死にますが、やはりやりたいことは全部やって、毎日を後悔のない生き方をしていくことが大切で、この世に思いを強く残してしまうと大変なんだ、ということがよく分かりました。
他にも火事で孤児院が焼けて、亡くなった子供たちが、死を受け入れずずっとその屋敷で暮らしている話も、感動で画面が見えないほどでした。
老人ホームでインタビューをした人がいます。
「あなたの人生を振り返ってどうでしたか?」。
この質問に、もっとこんなこともやりたかった、あんなこともやりたかった、とほとんどの人が答えるそうです。やってみて失敗したことを後悔するよりも、やりたいことをやらなかったことに後悔する人がとても多いそうです。
失敗してもいいから後悔のないようにやってみる、そしてやろうと思っていることは今すぐやっておく、ありがとうといっておきたい人には今すぐ言っておく、ということですね。
そしてたくさんの人から喜ばれる生き方をしたいですね。
アルプスの少女ハイジはみなさんご存知だと思いますが、クララがハイジの山に来て、ペーターの、目の見えないおばあさんに聖書を読んであげたとき、おばあさんが涙をこぼして喜んでくれたのをみて、今まで人の世話になってばかりいた自分が、人のためになることができた、歩けない自分だって人に喜ばれることをすることができるんだ、と気づいたとき、クララは生きている本当の喜びを感じたのです。
生きる喜び、ありがとうをいっぱいに浴びて人生を豊かに生き抜いていきたいと思います。
ぴあの屋ドットコム 石山