物は考え様
松下幸之助さんが、ある時、
「成功の要因は?」と聞かれてこう答えられたそうです。
「成功の理由には三つある。ひとつ目は、父の商売がダメになり、
私はどん底の貧乏を味わったからだ。
二つ目には、私は小学校中退で働き、学歴がなかったからだ。
三つ目に、私は体が弱かったからだ。これが、私がここまで会社を
創業発展させることができた理由だ」
上記の三つは、普通ならばどれも失敗の要因に挙げるものばかりです。
「私にも、もっと資産があったらなぁ」、
「もっといい大学を出てれば出世できたのに」とか、
「病気がちでなかったらもっと働けるのに」、
よく聞く話です。
ところがそれを松下さんは成功の要因だといわれる。
理由を聞くと、
「どん底の貧乏だったから、お金のありがたみが痛いほどわかったし、
一所懸命働く事ができた。もし貧乏でなかったら、中途半端にしか
働かなかっただろう。
また学歴がなかったから、どんな人のことばも先生のことばに聞こえた。
もし、大学まで出ていたなら、人のことばに謙虚に耳を貸さなかっただろう。
体が弱かったから、仕事を人に任せるほかなかった。
もし、健康だったら何でも自分が、と思っていただろう。
幸いなことに天は自分に貧乏、無学歴、病弱な体を与えてくれた」
私たちはなかなかここまで達観できないかもしれません。
しかし、やはり物は考え様。
砂漠で水筒に水が半分。
「もう半分しかない。ダメだ」か、
「まだ半分ある、さあ歩こう」か、です。
かすが幼稚園の米川先生からメール配信していただいた「子育てコラム」からの転載です。
同じ出来事でも、考え方を変えるとこんなに違ってくるんですね。
特に松下幸之助さんは、素晴らしい人材も育ててきました。
これは、体が弱かったからこそ、人を使い、人の長所を伸ばしていけたからだと思います。
あと、松下幸之助さんに多大な影響を受けた方に、京セラの稲盛会長がいらっしゃいます。
幸之助さんの講演会で
「成功の秘訣を一言でいうとなんですか?」
という質問があって、
「成功の秘訣は、成功したいと思う強く思うことだ」
と答えたのを、ほとんどの人は冗談かと笑い飛ばしたのに対して
稲盛会長は、体中に電気が走るほど感動したそうです。
「思いは実現する」
これは、最近特に私が思うことです。