出来事は一つ とらえ方は二つ
前回の三年峠のお話は大きな反響がありました。
ここで皆さんにご理解いただきたいことは、3年峠で転んだという出来事は誰が見ても一つですよね。でも、とらえ方は二つあったということです。
まず、最初のおばあさんは「三年峠で転んでしまったばっかりに、3年しか生きられない」と、おじさんに不平不満をぶつけていました。そしておじいさんはそのストレスで3年でさえ生きられませんでしたね。
でも、2人目のおばあさんは「3年も生きられる」ことに感謝して、そしてあの大ドンデン返しのアイディアを思いついたのです。
日本一の納税者として有名なある社長さんがこんなことを言っていました。
「玄関を出るときにゲタの鼻緒がきれたら、ほとんどの人は“縁起が悪い”っていうよね。でも僕は違うんだよなぁ。もし、今切れなかったら、横断歩道を渡っているときに切れて転ぶかもしれない。そのときに運悪くダンプカーが来たら僕は死んじゃうんだよ。でも今切れたおかげで新しいゲタを履いて出ることができるから横断歩道で死ぬ確率がぐっと下がるんだ。だから、僕はツイてるんだよ。何が起こってもツイてるから大丈夫・・・」
これもそうですね。ゲタの鼻緒が切れたことは誰が見ても一つです。でも「縁起が悪い」という捉え方と「ツイてる」という捉えかたの二つが必ずあるんですね。プラス思考ということはカンタンですが、いざその現場になった時に、あなたはどっちの捉え方をするのかな? と善意な心を持った第三者の目で自分を見つめる習慣をつけられたら、きっと幸せになる方向を見つけることができるかもしれませんよ。
私が以前、地下鉄に乗ろうと改札にきたところ、大勢の人でごったがえしていました。電車が止まっているようです。どうやらすぐ下のホームのところで人身事後があったようです。
そのとき私はこんなシーンを見ました。
駅員にくってかかって怒鳴りまくっている人の集団。「いつになったら動くんだ!」「会社に遅れるじゃないか!」「きちんと説明しろ!」。
その光景に目を背けてその少し離れたところを見ると、若い女性が静かに目を閉じ合掌していました。
そう、すぐ下のホームで電車へ飛び込み自殺があったのです。その亡くなった方には何か大きな悩みがあったのでしょう。たしかに大勢の人に迷惑をかけたかもしれません。でもそんな人に対して、わずかな時間でも心を向けて冥福を祈る姿は美しいですね。
あなたはどっちの人ですか? 自分の都合だけ考えて怒鳴りまくる人? かたやそこで命を絶ってしまった方へ心を向けることのできる人?
出来事は一つです。でもそれをどう捉えて行動するかはあなたの自由なのです。
ぴあの屋ドットコム 石山
ご感想をいただきました。
Mさん:
「出来事は、一つ 捉らえ方は、二つ」 本当にそうですよね。
物には、二つの面が常にありますよね。プラスとマイナス 光と影やはり・・どんな時も 前向きに行きていく事こそ 大切なんだなと改めて感じました。
人間は、意識しなければ物事を悪い方へ考えてしまう生き物です。特に人生に困難な事がおこった時人生が終わったような気持ちにもなるでしょう。
もし人間に未来を透視する力があれば困難を乗り越え勝利している自分が見えたなら絶望せずにすむかもしれませんが 未来が見えないからこそ勝利を信じて前向きに生きていかなけばならないと思います。
「心の窓」のメッセージはいつも勇気と前向きに生きる・人として大切な事を教えてくれ感謝します。次回も楽しみにしています。
Sさん:
素敵なお話をありがとうございます
同じ生きるなら、自分も周りもいい気分に
なるように心がけたいですよね~
赤信号で何度もひっかかってしまうと、
ついつい『あ~また赤だ・・・イヤになっちゃう・・・ついてないなあ~』
と思いがちです。
でも、信号機を睨みつけてイライラしても
信号は変わりませんもんね
ちょっと外に目を向けたら キレイな花が目に入るかもしれないし、好みの人が横断歩道を渡っているかもしれない
同じ時間、同じ場所、どうせ過ごすなら
気分のいい過ごし方がいいに決まってますよね