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02月31日 心の窓 33.信頼の絆

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 心の窓 33.信頼の絆  
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信頼の絆


朝日新聞の小冊子からの抜粋です。


小学生の時、衛生検査というのがあった。

検査では、みな机のうえにちり紙を出す。

少女Aちゃんのちり紙は新聞紙を切ったものだった。

家に帰って

「Aちゃんのちり紙はね、新聞紙なんだよ。おかしくって」と言った。


お前はなんということを言う、と父親が言った。

「新聞紙だって立派なちり紙だ。明日からお前も新聞紙を持ってゆきなさい」


以後、検査のたび新聞紙を机に出すのが恥ずかしかった。


やがて、父が言った。

「新聞紙を見せるとき、Aちゃんがどれだけ勇気がいったか、お前もわかったろう」。


私は、父から人間の一番大切なことを教わったような気がします。

                (出典:朝日新聞「暮らしの風」3月号、P17「信頼の絆を創る」)

わたしは、この文章にとても考えさせられました。
貧乏で新聞紙のちり紙を持ってきた子。
子供がそんな話をしたとき自分は「ふーん」と聞くだけの人間かもしれない。
自分はちゃんとしたちり紙を持たせることができると、安心する自分がいるしれない。
単に、かわいそう、と思うだけかもしれない。

でも、この父親は子供に同じ体験をさせることによって
相手の立場で考えるということを教えようとしている。
そして、父の一言で本当に新聞紙を持たせた母親もすごいと思います。

相手の奥底の心を理解しようとする姿勢。
これが人間として一番大切なことなのですね。
子供は、生きてきた「環境・教育・思想・習慣」で人格が出来上がります。
この父親のような姿勢で子供に接していかねば、と大きく反省させられました。
                



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